乳歯のケア
以下は、私自身の経験と、歯科医受診時に医師から頂いたアドバイスが基になっています。
生え始めの乳歯についてまとめましたので、参考にしてみてください。ただし、心配なことがある場合は、
ぜひ歯科を受診しましょう。「こんなに小さいうちから歯医者さんなんて」、「治療らしい治療なんて
きっとしてもらえないから、診てもらわなくても同じ」などと思わずに。単なる「歯科」ではなく、
「小児歯科」を掲げている医院もあります。小児歯科の認定医を探せるホームページ(下記)もありますから、
困ったときは相談してみましょう。
日本小児歯科学会ホームページ/http://www.jspd.or.jp/
離乳食をはじめて間もなく、乳歯が生え始めます。一般的に男の子の方が早くて8か月頃、
女の子が9か月頃に下の前歯から出てくるようです。しかし、生え始めの時期には個人差があり、
生えてくる場所も上の前歯だったりと、ばらつくことも多いとか。
上下10本ずつの乳歯が出揃うのは2歳半頃と言われていますが、遅い場合は3歳半を過ぎることもあるそうです。
あまり心配し過ぎずに、経過を見守りましょう。それでもやはり心配なことがあるときは、1歳6か月児検診で
歯科医に相談するか、それを待たずに小児歯科を受診します。
乳歯のケアを習慣づけよう
生え始めてきた赤ちゃんの歯を、じっくり見てみたことがありますか。
透き通るような感じの、白くて小さくて可愛らしい前歯。
「この歯が虫歯になってしまったら、親の方がショック」と思ったのを覚えています。
なんとか、守ってあげたいですよね。しかし、神経質になりすぎると、
ケアする度に、親子共しんどくなります。毎食後のケアが難しいなら、夜寝る前、入浴時など1日1回から
スタートすれば良いと思います。もし、
「今日は出来なかった…。」という日があっても、「明日は必ずしよう。」という風に考えて、
続けることを第一の目標にしましょう。長続きさせるためには、
ママ自身が息苦しくならないようなペースを保つことも、重要です。
早い子なら、離乳初期頃から乳歯が生え始めています。多くの場合、中期頃から下の前歯が生え始めて、
後期後半頃に上下の前歯が出揃います。歯磨きはまだしない、としても、
ブラッシングだけが、乳歯のケアではありませんから、「ケアすること」を少しずつはじめてみましょう。
食後に白湯を飲ませる
早い子なら、離乳初期頃から乳歯が生え始めています。多くの場合、中期頃から下の前歯が生え始めて、
後期後半頃に上下の前歯が出揃います。この頃に行う乳歯のケアは、「うがい」の前段。
まず、食後に白湯を飲ませることです。食後に限らず、ミルクやジュースを飲ませた後にも、
白湯を含ませるようにすると良いと思います。たくさん飲ませる必要はありません。口の中に残ったものが
流れれば言い訳ですから、もし白湯を嫌がってべぇっと出してしまったら、それはそれでも構わないでしょう。
この時、飲ませるものは当然無糖です。麦茶が好きならそれでも良いのでしょうが、毎食のことですから、
麦茶が習慣化すると、着色の可能性が出てきます。歯の変色は病気ではありませんが、
あまり好ましいことではありませんので、注意してあげましょう。
ガーゼで拭く
この他のケアとして、「ガーゼで歯の表面を拭く」というのも良いですね。ママの指先にガーゼを巻き付けて、
赤ちゃんの口の中にそっと入れて、表面を拭うようにします。歯ぐきを傷つけると口内炎になるなどの
トラブルが起こりやすくなりますから、気をつけて行いましょう。
実際に拭くときは、赤ちゃんを椅子に座らせて正面から拭くか、抱っこして行うのがやりやすいと思います。
歯ブラシの使用はいつから?
歯ブラシを使った「歯磨き」はいつからはじめたら良いの?と疑問に思ったことはありませんか。
しかし、歯の生え始めに個人差があるように、
歯磨きをはじめる時期にも個人差があると思います。ママが始めようと思うなら、生え始めの1本目から
歯磨きをしても良いでしょうし、食べ物が入り込みやすい奥歯が生えてから、
と思うならそれでも良いと思うのです。母子手帳等には、「1歳を過ぎたら歯磨きを始めてみましょう」
と記されています。
ただ、いずれにしろ、大人が行うことで、赤ちゃんは基本的に受け身です。
食事を用意したり、お風呂に入れたりするのと同じで、赤ちゃんの歯磨きは、
大人側が完全に主導することと言えます。
ですから、周りの大人で協力して、毎日のケアを続け、習慣づけるようにしていきましょう。
食事の基本的な習慣も大切にしよう
この時期から気をつけ始めたいのは、歯磨きというより、食事の基本的な習慣。遊び食べが盛んになってくると、
ついつい食事時間が長くなったり、食事の終わりが不明確になったりしてしまうことも出てくるでしょう。
また、おやつを食べ始めるようになると、甘いものを食べる機会も増えてきます。
これらは、歯の健康にはマイナスの要素ですから、なるべく取り除くように普段から心がけます。
食事時間を必要以上に長くしない、ジュースやミルクをダラダラ与えない、おやつの量は決める、
砂糖を不必要に使わない、などの小さな積み重ねが、大事だと思っています。
そして、これらのことは、食事をおいしく食べるためにも、とても大切。
食間がきちんと空かない、などの理由で、
あまりお腹が空いていないうちに食事時間を迎えても、食欲が出ないので、結局ダラダラ食べる…、
という悪循環に陥ります。
歯の健康を維持するためにも、食事のスタイルを意識するようにしましょう。
離乳完了期頃になると、早い子は第一臼歯、いわゆる奥歯が出てきます。
奥歯は前歯に比べ溝が深く、食べ物が入り込みやすい構造になっていますから、
そろそろ、歯ブラシを使った歯磨きが必要になってきます。
歯ブラシを使った歯磨きスタート
はじめは赤ちゃんも見慣れないものを口に入れられる訳ですから、
びっくりしたり怖がったりするかも知れません。その時は、持たせてあげましょう。しかし、歯ブラシは
持ち手の部分が長く、くわえたまま転ぶと大怪我になる可能性がありますから、
大人は充分注意します。もし、それで遊び始めたら、「それはオモチャじゃないんだよ。」と教えましょう。
口にくわえたら、ママが手を添えて、歯ブラシを振るわせるように動かしてみます。「歯ブラシ、シュッシュッ」
など声をかけながら、しっかりほめてあげ、歯ブラシの使い方を少しずつ覚えさせてみましょう。
歯ブラシの選び方ですが、大きさは、赤ちゃんの前歯2本分
(もしくは小指2本分)位が良く(上図)、硬さは、ある程度毛先に弾力がある方が良いそうです。良くわからないと
感じるなら、乳歯用の歯ブラシもありますから、それを選ぶと良いでしょう。
また、電動の歯ブラシは、口腔内に傷を付けやすいので、
使いこなせる自信がない場合は、避けた方が良いそうです。
歯ブラシを使って歯を磨くとき、歯磨き剤をつけた方がきれいになる気がしますよね。
もちろん、歯磨き剤にも効能があります。しかし、まだうがいが出来ない時点では、歯磨き剤を吐き出せませんから、
使用しない方が無難だと思います。
次に、ブラッシングの方法例をご紹介します。ブラッシングには、いくつかの方法がありますが、
ここではごく一般的な「スクラッピング法」というブラッシング法を取り上げます。
歯の付け根にブラシを直角に当て、小刻みに振るわせるようにして磨く方法です。(右図)
歯ブラシを持つときは、スプーンや鉛筆を持つときと同じような手で持ちます。(写真)
磨くときは、ゴシゴシではなく、サラサラ・シャカシャカという軽い感じのイメージを持つのが良いそうです。
1箇所につき20回程度、歯ブラシを振るわせることが出来れば◎。
歯を磨いていく順番ですが、なるべく磨きにくい場所からスタート。磨きにくい=汚れやすい場所は、
虫歯になりやすいからです。
奥歯の溝を磨くときは、歯ブラシを横方向に入れて磨いた方が汚れが落ちやすいそうです。
(左図;上)
前歯の裏側を磨くときは、ブラシのかかと部分を使って、
汚れをかき出すようなイメージで1本ずつブラッシングしましょう。(左図;下)
歯磨きをするときの姿勢ですが、一般的なのは、
大人の膝に赤ちゃんの頭を乗せて、足は大人が座っている反対側に置き、仰向けに寝かせる、
というスタイルでしょうか。
磨くときは、赤ちゃんの唇をそっとめくるようにして、ブラッシングします。
個人的には、この姿勢では
上手く出来なかったので、赤ちゃんの足と頭を反対側にして行っています。
まず、向かい合って赤ちゃんを抱っこし、座ります。そして、低い椅子に腰掛けます。
赤ちゃんの足を開かせ、両足の間に自分の腰をギュッとはめて、腿の上に寝かせます。
その姿勢のまま、赤ちゃんの唇にそっと手をかけて、ブラッシング開始。
この姿勢だと、赤ちゃんが寝返りにくいので、やりやすい気がしています。
赤ちゃんを椅子に座らせて、自分は傍でしゃがみ、
正面からのぞき込んで磨いていたこともあります。
ママがやりやすく、そして、赤ちゃんも不安にならないような姿勢で、歯磨きが出来れば、
それが一番良いと思います。
夜は必ず歯磨きする習慣を
虫歯を予防するためには、口腔内の清潔保持が第一。
そのために、歯磨きは欠かせませんが、
ある日突然、歯ブラシで完璧な歯磨きを始める、というのは難しいかも知れません。そこで、
今までしてきたケアはそのまま続けながら、歯ブラシを取り入れていくようにしてみます。
食後の白湯は、まだまだ効果的ですから、
そのまま習慣として残します。また、「今は忙しくてブラッシングしていられない。」と思うときは、
ガーゼを使って歯を拭く方法にしても良いと思います。
もちろん、理想は、毎食後にきちんと歯磨きをすること。
けれど、これが難しいなら、歯ブラシを使った歯磨きは、朝と夜、もしくは夜1回でも、
離乳食期頃なら問題ないようです。
言い換えると、最低1日1回、夜は必ず行った方が良いということになりますね。
寝ている間は、歯の修復が行われますが、
このとき、口腔内が清潔でないと、修復する勢いより虫歯になっていく勢いの方が勝って、
結局、虫歯になってしまうからです。
こうしたことを考えると、夜間の授乳は良くない、ということになるでしょうね。
あれ…。と思って、良く見てみると、歯の付け根が変色している、
歯と歯の隙間が白濁している、ということがあったら、要注意。もしかしたら、初期虫歯かも知れません。
しかし、乳歯独特の変色かも知れませんし、歯石かもしれません。赤ちゃんに歯石?と思うのですが、
中には付きやすい子がいるとか。(実際、うちの子もそうで、1歳過ぎに歯石除去をした経験があります。)
処置が出来るか出来ないか、処置すべきか、などの判断は専門家でないと出来ません。
もしかしたら、口腔内の病気かも知れません。おかしいな、と思ったら、歯科医を受診しましょう。
心配なときは、まず電話してみるのも良いと思います。
最近、フッ素塗布が虫歯予防に効果的だという話題を良く耳にするようになりました。
実際に塗布を経験したことのある方も多いでしょう。フッ素入りの歯磨き剤なども出回っていますね。
フッ素は、自然界の物質で、体に必要な要素です。あまりなじみがないかも知れませんが、
りんごやにんじん、海藻類、魚、牛乳などにも含まれています。
つまり、赤ちゃんも既に口にしているというわけですね。大量に摂取すれば害を及ぼしますが、
安全性が確認されている量で使用されているはずです。
心配なときは、地方自治体や歯科医に問い合わせてみても良いでしょう。
フッ素は、歯に直接働きかけて歯質を強化すると共に、口腔内にいる細菌の働きを抑制して、
虫歯を予防する効果が報告されています。
赤ちゃんにフッ素を使う場合は、
歯科医もしくは保健所でフッ素を塗布してもらう方法が、最も安全で効果的だと思います。
フッ素の塗布は定期的に行わないと効果が持続しませんから、3〜6か月置きに塗布してもらいましょう。
私は、子供が1歳2か月の時、 (1歳6か月検診を待たずに)近くの歯科を受診し、
フッ素を塗布してもらいました。その時は、フッ素をしみ込ませた小さな脱脂綿
で歯の表面を撫でて塗りつける、という感じの処置でした。30分程度は食べたり飲んだりしないように、と
言われて帰ってきました。塗布の時間は、ほんの数秒。まだ、歯も6本でしたから。
その後は3か月置きにフッ素塗布をするよう歯科医から勧められました。
この時、子供に痛い思いはさせていない、と思います。